共有持分の売却相場と査定時のポイントは?高く売るコツもご紹介します!
2024.09.22
目次
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はじめに
自分たちが住むこともなければ自由にリフォームして賃貸にもできない、共有不動産は所有していても有効活用しにくいものです。
ただ所有しているだけでも管理に手間やコストもかかるため、負担に感じて売却を検討される方もいらっしゃるでしょう。
不動産売買の際、ほとんどの方が一番気になるであろう、査定価格。
通常の不動産売却と相場が大きく異なる上に取引事例もあまり多くないため、なかなか想像しにくいものです。
そこで今回は、共有持分の売却相場や査定時のポイント、高く売るためのコツをご紹介します。
共有持分とはどんな状態?
共有持分とは、1つの不動産に対して複数人が共同所有している状態の共有不動産において、各所有者が持ち合わせる権利を指します。
不動産のように物理的に分けられないものは、単独名義であるような印象をお持ちの方も多くいらっしゃいます。
しかし、購入の際複数人で共同出資した場合に共有名義になるケースが存在します。
共有持分の割合は基本的に出資した金額に比例し、出資額が多ければ多いほど、持分割合も多くなる仕組みです。
共有不動産におけるご自身の共有持分は、他の共有者の同意を得なくても売却することができます。
自由に売却可能なのは、あくまで自分の共有持分のみであり、共有不動産のすべてを売却したい場合は、共有者全員の同意を得なければなりません。
共有持分の売却相場はどれくらい?
共有持分の売却相場は、共有不動産全体の市場価格に持分割合を掛けた額の、半額程度です。
「半額」と聞いて驚かれた方も多いと思います。買主は見ず知らずの他人と不動産を共有するのは抵抗がありますよね。
そのため、需要が少なく、通常の不動産より面積あたりの単価を安く販売せざるを得ないのです。
しかし、他の共有者が全員共有不動産の売却に合意している場合には、相場通り売却できるでしょう。その場合は持分割合に応じて売却益を各共有者で分配することになります。
買取業者の利益は、共有持分を買取後に共有不動産全体を再販することで得ています。
共有不動産全体の市場価格を調べたいときは、国土交通省が公開している取引価格情報から、近隣にある不動産の売買価格を参考にすると良いでしょう。
共有持分の売却相場が下がってしまう理由
売却価格が安くなる要因として、共有持分の扱いにくさがあります。
共有持分は、処分することも管理することも難しい状況にある物件なので、買い手探しが難航しやすいです。
全く見ず知らずの他人と不動産を共有するということは、それだけトラブルに巻き込まれるリスクが高いということです。
例えば、自分好みの外装へリフォームしようにも、共有者の同意を得られないことには実現できません。
せっかく購入したにも関わらず自由に活用できない不動産を好き好んで購入する方は稀でしょう。
すでに共有者間でトラブルが発生している不動産については、なおさら購入希望者が現れにくいです。
このように活用に制限があり、トラブルにもなりやすい共有持分の相場が安くなるのは、自然なことと言えるでしょう。
共有持分を査定する際のポイント
相場が安くなってしまうことは避けようがありませんが、通常の不動産と同様に査定のポイントを押さえることで、少しでも高い価格での売却を狙うことはできます。
まずは査定の際に見られるポイントの確認を、所有されている共有持分に照らし合わせながら確認しましょう。
【査定の際に見られるポイント】
1.共有持分の割合
2.共有者の人数
3.土地と建物の持分の有無
4.物件に居住している共有者の有無
5.隣地との境界線確定
以上の5つです。順番に見ていきましょう。
●1.共有持分の割合
当然ですが、持分の割合は査定価格に大きく影響します。
特に持分の割合が過半数である場合、共有不動産全体に対して自己判断でできる行為の幅が拡がるため、売却相場以上の価格で共有持分を買い取ってもらえるケースも存在します。
●2.共有者の人数
共有者の人数が少なければ少ないほど、高い価格で売買契約が成立しやすい傾向があります。
それは、買取後に、買取業者が他の共有者に対して行う交渉の手間が、大きく省けるためです。
共有者の人数が売主本人を含め全員で2から4人程度であると、比較的高額な査定結果が期待できます。
●3.土地と建物の持分の有無
土地と建物の両方に共有持分を所有されている場合は、両方を揃えて売却したほうが高値で買い取ってもらいやすいです。
もちろんどちらかだけでの売却も可能ではありますが、査定額がその分安価になってしまうことには注意が必要です。
例えば土地の持分のみを買い取った場合、そこに他の人が所有している建物が建っていると活用の幅がかなり狭まります。権利上も不利益が生じる可能性があります。
●4.物件に居住している共有者の有無
共有不動産に居住している共有者との交渉は、長引きやすいため買取業者にとって余計な手間とコストがかかるというリスクがあります。
そのため、居住者がいない方が買取業者に高く評価されます。
共有不動産の物件に居住している共有者がいなければ、居住者がいる場合より高く買い取ってもらえるでしょう。
●5.隣地との境界線確定
隣接している土地との境界線が確定していないと、査定価格に大きく影響してしまいます。
これは共有不動産に限った話ではなく、通常の不動産売買にもいえることです。境界線があいまいであると、買取後に隣地所有者との間でトラブルが発生してしまうかもしれません。
境界線をめぐってのトラブルは、裁判にまでなるケースも存在します。
そのため、売却前に隣地との境界線は確定させておくようにしましょう。
共有持分を高く売るためのコツは?
●持分の割合を増やす
共有不動産の共有者が3人以上いる場合、他の共有者の持分を買い取って自分の持分を増やしておくという方法があります。
持分を手放したいとお考えの共有者がいたら、交渉を持ち掛け買い取り、自分の持分の割合を増やしたうえで買取業者に買い取ってもらうと、査定価格を上げられるでしょう。
また、他の共有者の持分を買い取ると、自分の持分割合を増やすだけでなく共有者の人数を減らすことにもつながりますね。
ただし、他の共有者の持分をいくらで買い取ったら良いのか不明瞭ですし財力も必要となるため、一緒に共有持分を売却しないかと提案するのも、ひとつの方法です。
●協力が得られそうな他の共有者とは良好な関係を築いておく
共有持分のみ売却を考えられている方は、他の共有者のうち誰か、あるいは全員が協力的ではないのが原因でしょう。
もし、他の共有者の中で協力が得られそうな関係がある場合は、良好であると、売却交渉が有利に行えます。
例えば4人共有者がいるうちの3人は協力を得られる場合だと交渉や売却がスムーズに進み共有持分の買主にも、相手方が少なく、持分割合が大きいという利益を得られるため、積極的な購入価格が提示できるでしょう。
反対に、共有者と関係が悪いと買主と共有者間でうまくコミュニケーションが取れず、買取側の負担が大きいと判断されてしまい買取に消極的になってしまうかもしれません。
まとめ
今回は、共有持分とはどんな状態を指すのか、共有持分の売却相場、売却相場が通常の不動産よりも安価になってしまう理由、共有持分査定時のポイント、高く売るためのコツをご紹介しました。
共有不動産は自由に活用できる幅が非常に狭いため、通常の不動産売却よりも査定価格が低くなりがちです。
査定価格には、以下のポイントが押さえられているかどうかが大きく影響します。
・共有持分の割合
・共有者の人数
・土地と建物の持分の有無
・物件に居住している共有者の有無
・隣地との境界線確定
査定価格をできるだけ高くしたい場合は、共有持分を手放すことを検討している協力的な共有者に一緒に売却しないかと提案したり、買取交渉を持ち掛け持分割合を増やしたり、日頃から他の共有者と良好な関係構築を心がけたりして、買取業者から好印象を得られるようにしましょう。
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秘密厳守
適正な査定価格