共有持分を持ち続けるとどうなる?リスクや解消方法について紹介します!
2024.02.26
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共有持分の問題は、多くの人の生活に影響を及ぼしています。
家族の相続や共同での購入を通じて、予想外にこの問題に直面することも少なくありません。
しかし、共有持分に関する知識があれば、多くのリスクやトラブルを未然に防ぐことが可能です。
この記事では、共有持分の基本から特殊状況での対処法までを解説します。
共有持分に関連する問題をスムーズに解決するための手引きとして、ぜひこの情報を活用してください。
そもそも共有持分とは?
共有持分とは、不動産を複数人で所有する際の、各人の所有権割合を指します。
特に共有名義の不動産は、特定のルールに従って管理され、各持分に基づく権利が保障されています。
では、共有持分はなぜ発生するのでしょうか。
主な理由は次の2つです。
1:相続によるもの
家族が亡くなり、不動産を相続する際、複数の相続人がその不動産を共有持分で取得し、共有者になるケースは珍しくありません。
例えば、兄弟が両親の家を相続し、共有名義となる場合がこれに当たります。
2:共同購入によるもの
夫婦や親子で不動産を共同購入すると、共有名義になることがあります。
共同購入は購入資金を分担することで容易になりますが、後に管理や処分の複雑な問題が生じることがあります。
共有持分の存在は、不動産を自由に売却や管理する上で弊害となる重要なポイントです。
特に、共有者全員の同意が必要な場合や、一人が勝手に処理できる範囲に制限があるため、共有持分は多くのトラブルを引き起こす原因となります。
共有持分がもたらすリスクとトラブル
共有名義不動産を持つことは、多くのリスクやトラブルを引き起こす可能性があります。
これらのリスクを理解し、適切に対処することは、共有持分を持つ人にとって非常に重要です。
では、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。
1:売却が困難になる
共有名義の不動産の売却は、全共有者の同意が必要です。
一人でも反対する共有者がいれば、売却は困難になります。
特に、連絡がつかない共有者がいる場合、売却プロセスはより複雑かつ時間がかかるものです。
2:共有権者が増え続ける
共有状態が続くと、相続が繰り返され、共有者がどんどん増えていくことがあります。
これにより、全員の合意を得ることが難しくなり、売却や管理がさらに複雑になるのです。
3:共有持分に伴う費用負担が発生します
活用していない不動産であっても、共有者は共有持分に応じた固定資産税や修繕費の負担が発生します。
これは特に、利用していない不動産に対しても継続的な負担を意味し、共有者間の負担不均衡が起きやすくなりトラブルの原因となります。
これらのリスクを避けるためには、共有名義不動産の管理や処理について、共有者間でしっかりとした合意形成と計画を立てることが必要です。
また、共有持分のリスクを理解し、それぞれの状況に合わせた解消策を講じることが、トラブルを未然に防ぐ鍵となるでしょう。
共有持分がもたらすリスクとトラブルについて、共感していただける部分も多いのではないでしょうか。
共有持分解消の基本的な方法
共有持分に関するリスクとトラブルを避けるため、共有名義不動産を解消する方法を理解することは、共有者全員にとって重要です。
ここでは、共有持分を解消する基本的な方法をご紹介します。
それぞれの方法には特徴と実行上の注意点があるため、状況に応じて最適な選択を行うことが重要です。
*不動産を物理的に分割する
共有している土地を物理的に分割し、各共有者がそれぞれの部分を単独で所有する方法です。
これは、共有者全員の合意が必要であり、主に土地の場合に適用可能です。
しかし、分割する土地の形状や利用価値によっては、適切な分割が困難な場合もあります。
*不動産を換金して分割する
共有している不動産を売却し、売却代金を共有者間で分割する方法です。
これにより、現金化してから分配することで、共有関係を解消できます。
ただし、売却には全共有者の同意が必要であり、物件に住む共有者がいる場合など、同意を得ることが難しい場面があります。
*共有者等に持分を売却する
自分の持分を他の共有者や第三者に売却し、共有関係から抜け出す方法です。
この方法は、売買双方の合意が必要であり、買い手には相応の支払い能力も求められます。
適正価格での取引が前提ですが、これにより共有関係をスムーズに解消できることがあります。
ただし、第三者へ売却する事は他の共有者への影響が大きい為、慎重な検討が必要です。
*共有持分を放棄する
もう関わりたくない、またはお金よりも早急に関係を解消したい場合に、持分放棄を選択できます。
これは、放棄することで自分の持分が他の共有者に帰属することを意味します。
放棄行為は単独で出来ますが公的に証明する為には共有者全員の協力が必要であり、諸費用や税金負担も生じる為、実行には慎重な検討が求められます。
*相続後の遺産分割協議を行う
相続後に遺産分割協議を行い、共有名義不動産を単独所有に変更する方法です。
遺産分割協議には、当然ながら、共有者の協力が必要です。
もちろん、円満な協議と適切な協定により、共有関係を解消しやすいので、相続分に関してしっかりとコミュニケーションを取ることが重要になるでしょう。
特殊な状況下での共有持分解消
共有名義不動産を解消する際、共有者に特殊な事情がある場合、通常の解消方法では対応できないことがあります。
認知症、行方不明、音信不通、死亡など、特殊な状況下では、以下のような対応を考慮する必要があります。
1:共有者が認知症の場合
共有者が認知症になった場合、認知症になる事が予見できる状況になった場合は成年後見制度を利用することで、法的な保護と代理決定を可能にします。
任意後見制度と法定後見制度の2種類があり、状況に応じて適切な後見制度の利用を検討することが重要です。
2:共有者が行方不明の場合
共有者が行方不明になっている場合、2023年の法改正により、行方不明の共有者以外の全共有者の同意があれば、修繕などの軽微な変更行為が可能になりました。
また裁判所の許可を得て、売却等の変更(処分)行為も可能です。
手続きの流れとして、家庭裁判所に申し立て、家庭裁判所の決定を得るといった法的な手続きに対応する必要があります。
3:共有者が音信不通の場合
共有者との連絡が取れない場合も、法改正により共有者過半数による軽微な変更行為が可能になりました。
音信不通の共有者以外の共有者の持分の過半数による同意で、砂利道を舗装する等の軽微な変更行為を決定できるようになっています。
変更(処分)行為にあたる売却についても家庭裁判所の許可を得て可能となります。
ただし、家庭裁判所申立て後に音信不通者と連絡が取れるようになってしまう事も多々あります。
4:共有者が死亡した場合
共有者が死亡した場合、その持分は法定相続人に引き継がれます。
これにより共有者の人数が増加する可能性があり、共有関係がさらに複雑になることがあります。
このような場合、相続人に代償分割を交渉すると良いでしょう。
代償分割とは、共有持分の相続に代わって代償金を受け取る、または代償金を支払うことで共有持分を単独で相続する行為を指します。
共有関係が複雑になる前に、共有関係を解消しておきましょう。
特殊な状況下での共有持分解消は、一般的な解消方法よりも複雑で、法的な手続きや専門家の助言が必要となります。
共有名義不動産を持つすべての共有者が、このような特殊な状況に備えて、適切な対策を講じておくことが大切です。
まとめ
共有名義不動産の管理や解消は複雑で、多くのリスクやトラブルが潜んでいます。
しかし、共有持分の基本から特殊状況下での解消方法まで理解し、適切に対処することで、これらの問題を効果的に解決できます。
この記事を通じて、共有持分の基本、それに伴うリスク、解消方法、特殊状況下の対策をお伝えしました。
共有名義不動産をお持ちの方が、これらの情報を参考に、より安心して不動産を管理、共有持分の解消ができることを願っています。
共有持分に関する問題に直面している方は、今回ご紹介した内容を思い出し、最適な解決策を見つけていただければ幸いです。
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