離婚後の共有名義の家に妻が住むのはどう?やっておくべき手続きやデメリットについて解説します!
2024.09.27
目次
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はじめに
離婚が成立した後も、妻が持ち家に住み続けることは決して珍しくないでしょう。
しかし、持家の名義人が誰なのかで、今後トラブルに発展しやすくなるかならないかが決まってしまいます。
恐らく、共有名義のまま、または元夫名義のまま、離婚後も家に住み続けることを検討されている方が一定数いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな方に向けて、
◆共有名義のままにしておくデメリット
◆共有名義(元夫名義)の家に妻が住み続けるデメリット
◆離婚後も妻が持ち家に住む方法
について解説していきます。
不動産関係は難しいので、ぜひ、専門業者に相談してみてください。離婚による共有名義の解消についてお悩みの方は、当社、大慶ハウジングへお気軽にご相談ください。
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離婚した後も共有名義の家に妻が住むことは大丈夫なのか?
結論、離婚後も妻が共有名義の不動産に住み続けることは可能です。
共有名義の不動産に、夫婦の一方が住み続けることは可能です。
ただし、共有持分割合やローンの返済者、返済割合等について、夫婦間できちんと話し合いを行った場合に限ります。
しかし、共有名義不動産に住み続けると思わぬトラブルに遭遇する恐れがありますので、覚えておきましょう。
例えば、ライフステージの変化から不動産の売却を検討している場合、他の名義人からの了承を得られなければ、売却は難しくなるでしょう。
また、共有名義人の一方が亡くなり相続が発生したら、新たな法定相続人が出てくるため、将来の手続きが面倒になったり今までの取決めと違う事を主張されたりします。
共有名義のままにしておくとどのようなデメリットが生じるのか?
共有名義のままにしておくことで、予想される3つのデメリットをご紹介します。
1.相手の同意がないと売却や活用ができない
たとえ離婚が成立したとしても、家を貸借したい場合や、増改築や不動産を担保に入れて借金したい場合でも、共有名義人全員の承諾が必要となるので、手続きが厄介になります。
意見が合わずに口論に発展したり、離婚後も相手との関係を続けなくてはならないため、非常に嫌ですよね。
2.相続するとさらに関係が複雑になる
もし離婚後、元夫または元妻が亡くなった場合、家の共有持分は亡くなった側の遺族が相続することになります。
亡くなった夫が再婚していた場合、家の売却や改築等を行う際も、元夫の新しい配偶者と子供からの了承を得なくてはならないため、手続きが非常に複雑になることが予想されます。
3.共有物分割調停や共有物分割訴訟になる恐れがある
「共有物分割調停」とは、元夫婦間で話し合いによって協議が整わなかった場合、裁判所の調停委員に間に入ってもらって、話し合いを仲介してもらう手続きのことを指します。
しかし、共有物分割調停で双方が合意に至らなかった場合、「共有物分割訴訟」という裁判で解決させる必要があります。
訴訟になると、不動産を強制的に売却し、お金を分ける換価分割を宣言される恐れがあるので、覚えておきましょう。
共有名義から単独名義に切り替えることをおすすめします
離婚後に共有名義のままにしておくリスクを回避するために、単独名義に切り替える方が良いでしょう。
ローンが残っていない場合と、残っている場合で解説していきます。
◆ローンが残っていない場合に単独名義に変更するとどうなるの?
この場合は、相手の同意を得ることで、単独名義に変更できます。
しかし、相手から無償で共有持分を譲渡してもらった場合は、譲ってもらった共有持分に贈与税が課され、支払い義務が伴います。(離婚時財産分与では基本贈与税は掛かりません)
また、離婚時財産分与の際に、相手の共有持分を譲渡してもらう代わりに、その他の財産を相手方に譲り、話し合いがまとまることもあります。
◆ローンが残っている場合に単独名義に変更するとどうなるの?
住宅ローンが残っていても、単独名義への変更は可能です。ただし、住宅ローンがある状態で単独名義に変更すると、住宅ローンの規約に違反する恐れがあります。
手続きは可能であっても、銀行側が承諾するか、規約に違反するかは別問題なので、注意が必要です。
また不動産は自分名義、住宅ローンは相手名義の場合、相手方が住宅ローンを滞納した場合はご自分名義の不動産であっても競売にかけられる事となります。
元夫が名義人の持家に妻が住み続けるデメリットとは?
◆持家に住み続ける4つのデメリット
1.元夫に持家を売却される恐れがある
夫が名義人である場合、持家を売却できるのは夫であるため、妻が知らない間に家を売却される恐れがあります。
もし、住宅ローンや借金の返済に追われた元夫が、返済資金をつくるために家を売却したらどうなるでしょうか。
売却された家は所有権も移るため、妻は「家からの立ち退きを迫られる」でしょう。
2.元夫が住宅ローンを返済しなくなる恐れがある
実は、元夫が、収入の減少や新しい家庭を築いたため、持家の住宅ローンを返済しなくなるケースは少なくありません。
この場合、「持家は担保として差し押さえられ、また売却されるリスクを伴う」ようになります。
さらに、妻が住宅ローンの連帯保証人である場合、「妻にローンの支払い負担が上乗せされる」恐れもあります。
3.住宅ローン完済時に贈与税を徴収される恐れがある
たとえ元夫が離婚後にローンを完済したとしても、家に住んでいない元夫から、妻に家が贈与されたとみなされ、「贈与税が課される」リスクが伴います。
ちなみに贈与税とは、不動産を含む贈与金額が1年間で110万円を超えた時に、超えた金額に対して課される税金のことを指します。
4.離婚成立後も連絡を取り続けなくてはならない
名義人である元夫と連絡を取る必要があるため、精神的負担が伴います。
完全に関係を断ちたいのならば、元夫名義の家に住み続けないことをおすすめします。
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離婚後も妻が持家に住むためにはどうすればいいの?
◆持ち家に住み続けるための4つの対処法
1.住宅ローンが残っていなければ、夫から妻へ名義変更する
もし住宅ローンがなければ、離婚時の持家の名義人を夫から妻へと変更することをおすすめします。なお、財産分与を請求できる期間は、離婚した日から2年となっています。
また、家の贈与を受ける際、夫に持家に相当する現金や財産を譲ることは、後のトラブル回避に繋がりますので、必ず検討しましょう。
2.住宅ローンがあれば、住宅ローンの借り換えを行う
住宅ローンの名義が夫であることで起こるリスクは、妻名義へと切り替えることで対応できます。ただし、金融機関の審査に通らなければ不可能です。
3.金融機関と当事者間で協議する
住宅ローンが夫婦共有である場合、離婚をきっかけに単独名義にすることは、金融機関によって承諾されない場合があります。
そのため、今後の返済方法について金融機関と慎重に協議したり、また別の金融機関で単独でも融資の下りる住宅ローンを借り換えたりするなどの方法を試して、対処することをおすすめします。
4.新しい保証人を立てる
連帯保証人が妻である場合、元夫のローン返済が滞った場合は、代わりにローンの返済が請求されることがあります。
そのような事態を防ぐために、新たな連帯保証人を見つけて代わりに立てるという方法があります。
しかし、現実的にはご自身との関係性が深く且つ安定した収入が無ければ認められない為、難しい方法ではあるので、参考程度に留めておきましょう。
まとめ
離婚した後も、妻は共有名義の持家に住み続けられますが、様々なデメリットが生じます。
例えば、「相手の同意がないと売却や活用ができない」、「元夫の再婚相手が相続すると手続きが複雑になる」、「共有物分割調停や共有物分割訴訟になる恐れがある」などが生じるデメリットとして挙げられます。
もし、持家に住み続けたいならば、共有名義のままにしておくのではなく、単独名義に変更することをおすすめします。
ただし、単独名義への変更は、住宅ローンが残っているか残っていないかで状況が変わりますので、注意が必要です。
また、共有名義のままのみならず、元夫名義の家に住み続けることもリスクが伴いますので、覚えておきましょう。
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