共同名義のまま離婚するリスクと解決策とは?死亡した場合の相続も解説
2024.10.21
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離婚を考えている夫婦で、不動産を共同名義で所有している場合、今後どのようにリスク対応すればいいのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
共同名義のままで離婚をすることは、一見、簡単でスムーズに思えるかもしれません。 しかし、実際には様々なリスクが潜んでおり、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
特に、離婚後に不動産を共同名義のままにしておくことのリスクは、多くの人が認識していないかもしれません。
今回は、共同名義のまま離婚することのリスク、そして離婚時に不動産をどのように処理するのが適切なのか、具体的な方法と注意点について解説していきます。
また、不動産を共同名義にしている相手方が亡くなった場合の相続についても詳しく解説することで、離婚後のトラブルを回避し、安心できる不動産の所有の仕方をご紹介します。
共同名義のまま離婚するリスク
離婚時に不動産を共同名義のままにしておくと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
具体的には、以下のようなリスクが考えられます。
1: 住宅ローンの契約違反
住宅ローンは、契約者が居住することを条件に、低金利で融資しています。
離婚によって、契約者が引っ越してしまい他人に賃貸したりすると住宅ローン契約の条件を満たさなくなり、金融機関から残債の一括返済を求められるケースも考えられます。
金融機関によって対応は異なりますが、契約違反とみなされた場合は、段階を踏みますが最悪の場合、住宅が競売にかけられてしまうこともあります。
2: 支払いの滞納リスク
共同名義の不動産の場合、どちらかの当事者が住宅ローンの支払いを滞納してしまうと、もう一方の当事者も責任を負うことになります。
たとえ、離婚してもう一方の当事者との関係を断ち切っても、住宅ローンの債務は残り、共同名義の場合は連帯債務者(保証人)又は担保提供者としてお互いが責任を負っています。
3: 相続時のトラブル
離婚後も共同名義のままにしておくと、亡くなった相手方の相続人が、共同名義の不動産の所有者となる可能性があります。
共同名義の不動産は、死亡した方の相続財産となります。
共同名義のまま離婚した場合、元配偶者の死亡により、その相続人である親御さんや新しい配偶者、新しい配偶者が亡くなっている場合はその子供と、不動産を共有することになる可能性があります。
相続が発生した場合、相続人と不動産の所有権を巡って争いが起こる可能性も考えられます。
4: 相手の同意なく活用や売却ができない
共同名義の不動産は、原則として、どちらかの当事者の単独の意思で売却したり、賃貸したりすることはできません。
不動産を売却したり、賃貸に出したりする場合には、必ずもう一方の当事者の同意が必要となります。
離婚後に、相手方が売却や賃貸に反対した場合、裁判で争う必要が生じる可能性もあります。
5: どちらかが住み続ける場合は
離婚後に、どちらかの当事者が共同名義の不動産に住み続ける場合、住宅ローンや家賃の取決めなどの問題が発生する可能性があります。
住み続ける当事者が住宅ローンを支払う、維持費等を支払う場合、その負担をどのように決めるのか、また、いずれかの費用で滞納が発生した場合、どのように対応するのかなど、事前にしっかりと話し合っておく必要があります。
共同名義の不動産は離婚時にどうすればよい?
離婚時に共同名義の不動産を解消するには、主に以下の2つの方法があります。
1: 単独名義にする
共同名義の不動産を単独名義に変更するには、財産分与で済むのか、売買又は贈与するべきなのか裁判所への調停や審判などの手続きが必要になります。
この手続きには、物件の査定・鑑定や弁護士費用や裁判費用などのコストがかかる場合があるため、事前に十分に検討する必要があります。
2: 不動産を売却して現金で分割する
共同名義の不動産を売却して、その売却代金を現金で分割する方法です。
この方法であれば、不動産の所有権を巡るトラブルを回避することができます。
しかし、売却には、売却までに時間がかかる場合や想定していたよりも不動産の価値が下落している場合、金銭授受のタイミングや財産分与を行う際の価格で揉めるなど、リスクも伴います。
離婚時の対応で気をつけたいポイント
離婚時に共同名義の不動産をどのように処理するのかを決める際には、以下のポイントに注意する必要があります。
1: 財産分与について
共同名義の不動産は、離婚の際に財産分与の対象となります。
財産分与は、夫婦が協力して築き上げた財産を、離婚時に公平に分配するためのものです。
意見が合わず紛争が生じた場合、財産分与の割合は夫婦の貢献度や経済状況などを考慮して、裁判所が判断します。
2: 売却時の注意点
共同名義の不動産を売却する場合、原則として、どちらかの当事者の単独の意思で売却することはできません。
必ず、もう一方の当事者の同意を得て、売却手続きを進める必要があります。
売却にあたり、事前に不動産の市場価値を調査し、適切な売却価格をお互いに共有することが重要です。
3: 離婚を考えたら早めに不動産の価値を確認しておく
離婚を検討している段階で、共同名義の不動産の価値を確認しておくことが大切です。
不動産の価値が分かっていることで、財産分与の協議や売却の交渉をスムーズに行うことができます。
共同名義のまま離婚、死亡したらどうなる?
共同名義の不動産で相手方が死亡した場合、その持分は相続の対象となります。
具体的なケースを挙げて説明します。
例えば、AさんとBさんが共同名義で不動産を所有しており、離婚後にAさんが死亡した場合、Aさんの相続人であるCさんは、Bさんと、不動産を共有することになります。
この場合、Bさんは相続人のCさんと、不動産の管理や売却などについて、合意する必要があります。
例えばAさんから便宜を受けて不動産の使用や管理を行っていた場合Cさんが納得しない事もあるでしょう。もし、合意に至らなければ裁判で争うことになります。
まとめ
離婚時に共同名義の不動産をどうするか決めることは、非常に重要な問題です。
共同名義のままにしておくと、住宅ローンや固定資産税、相続などに関するリスクが発生する可能性があります。
離婚時に共同名義の不動産を解消するには、単独名義に変更する方法と、売却して現金で分割する方法があります。
どちらの方法を選択するにしても、事前に専門家と相談し、しっかりと計画を立てることが大切です。
また、共同名義の不動産の相手方が死亡した場合、その持分は相続の対象となります。
相手方が再婚していた場合、相続人は見知らぬ誰かになってしまうなんて事もあります。
共同名義の不動産に関するトラブルを避けるためには、離婚前にしっかりと話し合い、将来起こりうる問題点について、事前に対策を立てておくことが重要です。
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