共有持分の不動産相続では遺産分割協議書が重要!
2024.08.26
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共有持分の相続には、複雑な手続きと将来的なトラブル発生のリスクがつきものです。
特に不動産を共有した場合、相続後の活用方法やトラブル発生時の対応に頭を悩ませる人が多いのではないでしょうか。
しかし、共有持分のトラブルは事前に対策することが可能です。
本記事では、遺産分割協議書作成の必要性、具体的な作成手順、不動産の共有によるリスク、そしてトラブルを回避するための対策方法まで解説します。
共有持分の相続でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
共有持分相続をスムーズに進め、安心して相続手続きを進められるように、ぜひ最後まで読んでみてください。
共有持分相続で遺産分割協議書は必須?
共有持分を相続した場合、遺産分割協議書を作成することで、相続後のトラブルを回避できます。
特に不動産の共有は、後々トラブルに発展しやすいので、遺産分割協議書の作成が重要です。
まず、相続が発生すると、故人の財産は法定相続人に分けられます。
しかし、遺言書がない場合や遺言書の内容が曖昧な場合、相続人全員で遺産の分割方法について話し合い、合意する必要があります。
遺産分割協議書とは、相続人全員が遺産の分け方を合意した内容を文書にしたものです。
この書類を作成することで、相続人同士の認識を一致させ、後々「こんな約束はなかった」といったトラブルを未然に防ぐことができます。
特に不動産の共有は、トラブル発生のリスクが高いと言われています。
共有不動産の活用方法や維持費の負担、売却など、様々な場面で意見が食い違う可能性があります。
遺産分割協議書と同時にその内容を文書化すれば、これらの問題を事前に話し合って解決策を定め、トラブルを防ぐことができます。
遺産分割協議書は、相続手続きの際に必ず作成する必要があるものではありません。
しかし、共有持分を相続する場合、特に不動産を共有する場合には、トラブル回避のためにも作成することを強くおすすめします。
遺産分割協議書作成の手順と注意点
*遺産分割協議書を作成する手順
1:相続人の調査
まずは、相続人全員を特定する必要があります。
戸籍謄本や除籍謄本などを取得し、被相続人の死亡から出生までを遡って調査します。
相続人の範囲や相続順位を確認し、全員が遺産分割協議に参加できるよう、連絡を取り合うことが重要です。
2:相続財産の調査
次に、被相続人が残した財産を調査します。
不動産、預金、有価証券、動産など、あらゆる財産を把握する必要があります。
不動産であれば、権利証や固定資産税課税明細書などを探し、預金や有価証券であれば、残高証明書などを金融機関や証券会社へ請求します。
3:遺産分割協議
相続人全員が集まり、遺産の分割方法について話し合います。
法定相続分で分割するか、遺言に従って分割するか、あるいは話し合いで決めるかなど、さまざまな方法があります。
遺産分割協議では、相続人全員が納得できる分割方法を話し合うことが重要です。
4:遺産分割協議書の作成
遺産分割協議で合意した内容を文書にまとめます。
遺産分割協議書には、相続人全員の署名と捺印が必要となります。
また、トラブルを避けるため、公正証書で作成することをおすすめします。
出来れば不動産は共有ではなく、その他財産と調整して単独名義の相続を目指しましょう。
*遺産分割協議書作成時の注意点
1:公正証書を作成する
公正証書とは、公証人が作成した文書です。
公正証書で遺産分割協議書を作成すると、法的効力が強くなり、後々トラブルになる可能性を低くできます。
2:費用負担
遺産分割協議書の作成には、費用がかかります。
トラブルを防ぐためにもこの費用は相続人全員で負担しましょう。
費用負担の割合は、遺産の分割割合によって決めます。
3:遺産分割協議のやり直しは原則不可
遺産分割協議は、原則としてやり直しできません。
そのため、遺産分割協議書を作成する前に、十分に話し合い、納得いく内容にすることが重要です。
4:不動産の相続登記
不動産を相続した場合は、相続登記を行う必要があります。(2024年4月1日より義務化)
相続登記は、不動産の名義を相続人に変更する手続きです。
相続登記をしないと、不動産を売却したり、抵当権を設定したりすることができません。
共有持分の不動産相続で起こるトラブル
共有持分の不動産を相続すると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
1:共有不動産の活用を巡るトラブル
共有不動産をどのように活用するかで、トラブルが発生することがあります。
例えば、共有不動産を賃貸する場合、家賃の分配方法や賃貸借契約の締結について、共有者間で意見が食い違う可能性があります。
また、共有不動産を改築する場合にも、費用負担や改築の内容について、トラブルになる可能性があります。
2:持分の売却によるトラブル
不動産を売却する場合にも、トラブルが発生することがあります。
不動産全体を売却する場合は共有者全員の同意がなければ、売却することができません。
そのため、一人の共有者が売却を希望しても、他の共有者が売却に反対した場合、不動産全体を売却することはできません。
また、売却価格や売却条件についても、共有者間で意見が食い違う可能性があります。
3:相続人が増え権利関係が複雑になる
共有持分の不動産を相続した場合、相続人が増えることで、権利関係が複雑化する可能性があります。
例えば、相続人が複数人いる場合、それぞれの相続人が持つ持分の割合が小さくなってしまいます。
最初は2名共有でも相続で所有者が3人、5人、10人と将来的に分かれていきます。
そうすると相続人が増え続け、会った事もない親族の名義が入って来る事になります。この場合、意思決定が尚更難しくなっていきます。
共有持分を相続した際の有効な対策方法
ここまで共有持分の相続によって起こりうる将来的なトラブルについて解説してきました。
しかし、共有持分の相続でトラブルを回避することができます。
ここでは、遺産分割協議書の作成以外でトラブルを回避する方法について解説します。
1:共有不動産の活用方法を明確にする
共有不動産の活用方法を事前に話し合い、共有者全員で合意しておきましょう。
賃貸する場合、家賃の分配方法や賃貸借契約の締結について、売却する場合、売却価格や売却時期などの売却条件について、具体的な内容を遺産分割協議書に明記しておくことが重要です。
2:共有持分の売却を検討する
共有持分の不動産を相続した場合、トラブルを避けるため、売却を検討することも一つの方法です。
売却することで、共有関係を解消し、権利関係をシンプルにすることができます。
ただし、不動産全体を売却する場合は、共有者全員の同意が必要となります。
また、売却価格については、不動産鑑定士や信頼のおける不動産会社などに評価してもらうのが良いでしょう。ご自身の共有持分のみを売却する事も可能なので専門家に相談しましょう。
3:相続による権利の複雑化を防ぐ
共有持分の不動産を相続した場合、相続人が増えることで、権利関係が複雑化する可能性があります。
この問題を防ぐためには、相続前に遺言を作成しておくことが有効です。
遺言を作成することで、相続人に誰がどの財産を相続するかを明確に指定することができます。
ただし遺留分といって最低限保証される遺産割合がありますので公平な遺言を作成するよう努めましょう。
共有持分の相続は、複雑な問題がつきものです。
事前に対策を検討することで、トラブルを回避し、安心して相続手続きを進めることができます。
まとめ
共有持分の相続は、複雑な手続きと将来的なトラブル発生のリスクがつきものです。
特に不動産を共有した場合、相続後の活用方法やトラブル発生時の対応に頭を悩ませる人も多いのが事実です。
本記事では遺産分割協議書の作成の必要性、具体的な作成手順、不動産の共有によるリスク、そしてトラブルを回避するための有効な対策方法までを解説しました。
共有持分の不動産相続をスムーズに進め、安心して相続手続きを進められるように、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
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